相続の話でよく耳にする「遺留分(いりゅうぶん)」という言葉。これは、被相続人の残した財産について、特定の相続人に最低限保障されている取り分のことです。
「遺言書があるから安心」と思っていても、この遺留分を知らないと、思わぬ家族間のトラブルに発展する可能性があります。
今回は、遺留分がどんな時に問題になるのか、そして誰に権利があるのかをわかりやすく解説します。
遺留分が「発生する」=問題になる3つのケース
遺留分は、法定相続人が本来受け取るべき相続財産を、故人の意思(遺言や贈与)によって侵害された時に問題となります。具体的には、主に以下の3つの状況です。
「特定の相続人に全財産を」という遺言がある時
故人が遺言書で「全財産を長男に相続させる」「全財産を次女に相続させる」といった内容を残した場合、他の配偶者や子、親の取り分がゼロ、または極端に少なくなります。この時、取り分が侵害された相続人は遺留分侵害額請求ができます。
相続人以外(第三者)への遺贈や贈与が多い時
故人が「お世話になった団体に全財産を遺贈する」「内縁の妻に全財産を贈与する」といった形で、相続人以外に財産の全部または大部分を与えていた場合も、残された家族の遺留分が侵害されます。
相続開始前の「生前贈与」が原因となる時
故人が亡くなる前に、特定の相続人や第三者に対し、遺留分を侵害する意図をもって多額の贈与をしていた場合、その贈与も遺留分を計算する際の財産に含まれることがあります。
遺留分が認められる「権利者」は誰?
遺留分が保障されているのは、兄弟姉妹以外の法定相続人です。

📌 注意点:兄弟姉妹には遺留分がない
故人の兄弟姉妹は法定相続人ではありますが、遺留分は認められていません。したがって、「全財産を友人に遺贈する」という遺言があっても、兄弟姉妹は遺留分侵害額請求はできません。
トラブルを避けるために大切なこと
遺留分をめぐるトラブルは、親族間の関係を悪化させかねません。
遺言書を作成する側(被相続人)は、遺留分を侵害する内容の遺言を作成する際は、その権利を持つ相続人への配慮が必要です。必要であれば生前に話し合っておく、または遺留分相当額を準備しておくなどの対策が有効です。
相続する側(相続人)は、もしご自身の遺留分が侵害されていると感じた場合は、「遺留分侵害額請求」という手続きを行うことで、金銭による清算を求めることができます。ただし、この請求には期限(時効)があるため、専門家への相談は迅速に行うことが重要です。
❓ もし遺留分を請求したいと思ったら…
遺留分侵害額請求には、時効や計算方法など複雑なルールがあります。ご自身の権利を守るためにも、相続が発生した際は、弁護士や司法書士などの専門家に相談されることをお勧めします。
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